「お前、本当に最低だな。」
「そう思うなら智樹が、入坂のことを忘れられるくらい咲良を惚れさせたらいいじゃない。
そっちの方が私も好都合だし。」
「無理なんだよ……、咲良は俺には惚れない。」
「………残念ね。智樹、かっこいいのに。
まずその金髪を黒髪にしてみたら?ギャップ萌えってやつ?
絶対モテるよ。」
「俺はモテたいんじゃなくて、咲良だけが好きになってほしいんだよ。」
「………智樹、本気で咲良のこと好きになったんだ?」
2人の話の内容を聞いて、私はわからなくなっていた。
智樹は私のこと、好きだったの?
それとも偽りの好きだったってこと?
今の伶奈の言葉を信じたら………最初は好きじゃなかったってことだよね。
好きじゃないのに私にキスして、彼女にしたってこと……?