今の、本当に伶奈……?
少しの隙間から伶奈を見る。
伶奈の綺麗な横顔が見えた。
でも瞳は冷たくて、輝きをなくしていた。
それに真顔で、1つも笑っていない。
それは智樹も同じだった。
2人って……どういう関係なの?
聞きたいけど、今は教室には入れない空気が2人の間には流れていた。
「さぁな。伶奈に飽きたんじゃねーの。」
「冗談言わないでよ。
もっと咲良には傷ついてもらわないとダメなんだから。」
……………え………?
今、伶奈はなんて言った……?
私には傷ついてもらわないとダメ……?
どういうこと……?
一瞬、頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなった。
夢であってほしかった。
嘘であってほしかった。