「ごめんね、智樹。」







今はただ、謝ることしかできない私。








「だから咲良は悪くないって。」











智樹はそう言うけれど、私が悪いに決まってる。












「………もう本当にいいから。
これからはまた、友達としてよろしくな。」










私の前にすっと手を出す智樹。










「うん…。」








私は少しためらいながら、智樹の手を握った。











すぐにお互い手を離して、視線を合わせる。











そして、智樹が
「1つ、聞いてもいいか?」と言ったから、私も「うん、いいよ。」と返した。