すると彼は悲しそうな顔で微笑んだ。
「似てるよ。双子かって思うくらい、君は“咲良”に似ている。
クラス表を見た時、“咲良”って名前を見つけて嬉しかったんだ。
苗字は違うかったけど、両親が離婚したか何かかなーって思ったんだ。
それで君を見つけて、あんなことしてしまって……ごめんな、本当に。」
「い、いえ!
名前も同じで顔も似てたら間違えますよ!
でもすごいですよね!そんな名前も顔も同じ人って日本の中にいるんだなって!」
「あぁ。すごいよな。
今の君を見てやっと、俺が探してる“咲良”とは別人なんだなって思った。」