「嘘、もしかして親友のこと忘れてたの!?
ひどいなぁー!もう思い出した?」
女の人は私をじっと見て、私と会えて嬉しそうな表情をしていた。
「そういえば入坂とは?
さすがにもう連絡して会ってるよね。
今はどう?
いちゃこらしてるんでしょうね〜」
入坂。
その言葉に反応する私。
ほら、やっぱり“咲良”さんと間違ってる。
「すいません、私じゃないです。
私は白峰咲良っていって別人です。」
もう一度否定する。
と、女の人は信じられないという顔をした。
「何言ってるの?
どう見たって咲良じゃない。
顔も声もぜーんぶ咲良そのものだよ?
もしかして、記憶喪失にでもなった?」
「記憶喪失とかなってません!
小さい頃の記憶もちゃんとあります!」
小学校と中学校は女子校に通ってて、伶奈と楽しく過ごす日々だった。
「………う、そ……?
……ほらっ!写真あるよ!?
写真見てよ!
入坂とツーショットも私の携帯にはいってるんだから!」
女の人は焦っているのか、落ち着きなくスマホをいじりだした。
そしてある写真を私に見せる。
その写真を見た私は、あまりにも衝撃的すぎて言葉を失った。