振り向くと、そこには女の人が2人並んでいた。
一人の女の人が目を見開いてその場で固まっていた。
それを見てもう一人の人が
「知り合い?」
と聞いていた。
………誰だろう、この人。
私はこの女の人に心当たりがなく、人違いだと思いどうしようかと考えていたら…
「咲良……帰ってきてたの?
連絡の1つくらいしてよね!
私たち親友でしょ!?
バカ!」
しん、ゆう……?
女の人は涙目になっていた。
親友って……私の親友は伶奈ですけど!?
本当に誰なのこの人……
私は戸惑うしかなかった。
「すいません、人違い、だと思うんですけど……?」
「………は……?」
私の言葉にポカンと口を開けて言葉をなくしていた。
「冗談言わないでよ……こんな時に嘘とか言わないで。」
「いや、本当に私はあなたのこと知らないで………」
そう言いかけた時、ふと思った。
もしかしてこの人も“咲良”さんの知り合い?
“咲良”さんは私と似ているらしいから、間違えるのも無理はない……のかな。