それから少し経って、祭り場所の最寄りへと着いた。 一気に人がその駅で降りる。 人混みに流されながら、私たちは電車を降りた。 「この時点で混んでるよな。」 「そうだね。」 もう、忘れるんだ。 せめて、入坂と会わない夏休みのくらいは。 心の中を智樹一色にして、好きだよって伝えられるように………。