「よかった…どっか行ってくれた。」
「なぁまじであいつやばくね?」
彼がいなくなると、みんな口々に騒ぎだした。
「咲良ちゃん!あの人に話しかけてたけど知り合いなの!?」
美優ちゃんが驚いた顔で振り向いた。
「知り合い、とまではいかないけど…。」
返答に困っていると、
「白峰、席変わらなくて大丈夫か?」
という声が聞こえてきた。
横を見ると、入坂がそこに立っていた。
「入坂……。」
「話しかけてたってことは、あいつのこと知ってるってことだよな?」
美優ちゃんと入坂に彼との関係を聞かれ、素直に土曜日のことを話した。