1時間目が終わった後の休み時間。 伶奈が私に小さい声で話しかけてきた。 「咲良、あいつが朝言ってた人?」 「……うん、そうだけど……なんか違う。」 「え?」 ………そう、本当になんか違うんだ。 土曜日に助けてくれた人なのは確かだし、別人までとは言わないけど…。 隣の席の彼は周囲からの視線を浴びている。 すると突然立ち上がり、また乱暴にドアを開けて教室の外に出ていった。