………助けて、くれた?
私は目の前にいる彼を見る。
「あの、助けてくれて、ありがとうございます……。」
すると彼は
「いくら昼でも人通りの少ない道は通るな。
俺がいなかったら、あんたどうなってたかわかってんのか?」
ときつい口調で返される。
まさにその通りです……。
正論すぎて
「す、すいません……。」
としか返せなかった。
「まぁ無事でよかったんじゃねぇの。」
「えっ…?」
「今度からは気をつけろよ。」
そう言うと彼は私に近づいてきた。
思わず一歩後ろに下がってしまう。
そして彼は私の目の前で止まり、自転車に触れた。
「パンクしてんのか?」
「えっ……?」
「近くに自転車屋あるだろ?
そこまで持って行ってやるよ。」
「え……。」
まって。
私さっきからえ?しか言ってない。
でもえ?しか言えない。
だって今彼はなんて言ったの!?