「ヘレン。」



「え _ 」



「お前が無事でよかった。」



……気付けば、自分の体はすっぽりと王子の腕の中。



密着した体と腰に回る2本のたくましい腕の感触で



『抱きしめられている』と理解するのにそんなに時間はかからなかった。



「おおおお王子、あ、あの」



「あまり不安にさせるな。」



「す、すいません。」



「……俺もまだまだだな。」