「な、なんでそれを」



「行くぞ。おい、先に城に戻っていろ。」



「了解しました!」



「あ、あの!王子!」



私の声を無視して狭い路地を歩き進める王子。



……慣れてないって、辛いな。



どうにも恥ずかしくて、



王子と繋いでいる手を直視することが出来ない。



「ここを抜ければ城付近の城下に出る。」



「よ、よくご存知で。」