彼の口から抑えきれなかった声が漏れた。 ……痛い、体が痛いんじゃない、心が痛い。 陛下の魔法で動けるようになった体で、 王子の体を強く抱きしめる。 彼の苦しそうな声が聞こえる度に、 そうさせているのは自分だと思う度に、 胸が強く締め付けられる。 「ヘレン……行くぞっ!!!!」 私の魔力を全て王子に送り込んだ後、 途端に呼吸が苦しくなった。