「ヘレン、準備はいいか。」 「……はい、大丈夫です。」 ふわりと鼻をかすめるのは、 私の大好きな人の匂い。 彼に抱きしめられ、そのまま胸に顔を埋める。 「俺に全てを預けて、ヘレン。」 「はい、王子。」 私と王子の体が淡い青色の光に包まれる。 カシャンという音がした。