上手く呼吸ができなくて王子の服の袖をキュッと握れば、 重ね合わせていた唇はそっと離れていった。 「はぁ…はぁ…はぁ…」 「これからは練習しないとだな、キス。」 「れ、練習って…」 「これぐらいで音を挙げられちゃ困るんだよ。もっと長いのが出来ないだろう?」 「もっと、長いのって……」 色っぽく微笑む王子の口から発せられた言葉に思わず赤面する。 「かわいいよ、ヘレン。」 ……………彼は、私を掴んで離さない。