「……なんですか、それ。」 「…なんだろうな。」 嬉しいはずなのに、それと同じくらい胸が苦しい。 いつまでこの恋人未満の関係は続くんだろう。 近いようで遠いこの距離を、いつになったら縮められる? 王子が顔を埋めていてくれてよかった。 ……あぁ、泣きそうだ。 私の思っていた以上に彼のことが好きだった。 私の思っていた以上に、恋というものは苦く苦しいものだった。