* * *
意を決して王子の部屋の前まで来たわけだけど……
「と、遠すぎる……」
この城は実質3つに分かれていて、それらは長い廊下や階段で繋がっている。
私の自室が城の右側で、王子の部屋は城の左側。
挙句の果てには城の上の上の上の方。
城の端から端まで歩き倒し、階段という階段を登りきりここまで来たのだ。
この距離じゃここまで来るだけで疲れ果ててしまう気がする。
「兄上に部屋の移動、頼もっかな。」
国王陛下に仕える兄上に頼めばそれなりの融通が聞くかもしれないし。
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