チクリとした感覚をおぼえる。 「ヘレン、よく似合ってるよ、その髪留め。」 「なんで、今っ、なんですか……」 「お前が可愛いから、つい言いたくなった。」 「か、かわいって……」 「……真っ赤な顔で見上げてさ。かーわい。」 「ちょっ……」 耳元で囁かれ体がビクッと震えた。 なんとも言えない感覚に背筋がゾクゾクとする。 「耳、弱いわけ?」