ソファーで陛下の隣に座っていた私の腕を掴み部屋の外へと引っ張り出す王子。 どんどんスピードを上げて進むもんだから足がもつれてしょうがない。 それに力を込めて腕をつかむから少し痛いし。 でも怒ってる王子に痛いなんて言えない。 が、我慢だ。ヘレン。 きっと部屋に向かってるんだろうからそれまで我慢よ。 『ヘレンは……俺のだ。』 『ヘレンに2度と触れるな。』 不意にさっきの言葉が頭に響く。