「……ノックもなしに勢いよく入ってくるなんて、感心しないな、ガイ。」



「いくら兄上でも許さない。」



「何の話だ。」



陛下と王子の間に張り詰めた空気が流れる。



いまだに理解出来てない私は二人の間でオロオロして何も言えない。



「ヘレンは……俺のだ。」



「へ?」



「ヘレンに2度と触れるな。」



「お、王子」



「いくぞ」



「え、あ、王子!」