勘違いしてる場合じゃない。 今一緒にいるのは陛下なんだから。 「そのエンジの髪留め。」 私に向かって伸びてきた陛下の手はそっと私の髪に触れ、 結ばれた髪をひと房掴み口元に持っていき……キスをした。 「なっ………!!!」 「……よく似合ってるよ、とても綺麗だ。」 「な、な、何を言って!!」 「ヘレン……」