階段を上ろうとしているあの先輩の背中を指差してそう聞く。
相変わらず表情を崩さない先輩。
「昨日の合コンで知り合ったヤツ」
「な、なんと……!」
「じゃ、俺行くから」
つ、冷たいよ、先輩!!
「あ、今日放課後俺いないから」
「え!?」
「合コン、今日も頼まれた」
振り向きざまに、ニヤッと意地の悪い笑みを浮かべる。
くぅっ、カッコいいです……!
カッコいいけど、また合コンですか!?
小春とのラブラブ時間はいらないんですか!?
「えっ、嘘でしょアンタも風邪?今日の合コンどうすんのよ!」
1人取り残された玄関で、私の前を通った1人の女の子。