「先輩と違って睦月は私のこと女の子扱いしてくれます!!私は睦月の彼女なんですよ!明日だって映画一緒に観に行くしっ、家にだって泊まりに……」



……って、こんなことまで一々言わなくていい!

私ったらつい熱くなってしまった……!




「もうっ、私は帰ります!さよな、ら……」




最後まで言い終わらないうちに、先輩に強く手首を掴まれた。

それはもう、痛いぐらいに。



「……離してください」

「お前、アイツのとこ泊まるの?」

「そ、うですけど」



そう言うと、さらに力が強くなった。

思わず顔をしかめる。



「それ、どういう意味かちゃんと分かってる?」



低い声。

先輩、どうしてそんなに怒るんですか?



「わ、分かってますよっ」


「……バカじゃねぇの。分かってねぇだろ」


「っ、承知の上で行くんです!!」