「おう、ありがと。終業式に日直とか四ノ宮はついてないな」



本当ですよー、なんて返してから気づく。


斜め前の、3年生の先生達の机のところ。

かなり厳しいって有名な先生の前に立って話してるのは、高広先輩だ。



そっか、先輩は受験生だもんね。

先生に受験のことについて相談でもしてるのかな。


そう思いながら見ていると、パチっと目があった。



い、いけないっ、見過ぎた!



「じゃあ先生!さよなら!良いお年を!」



慌てて目をそらして、職員室を出る。


ちょ、ちょっと不自然だったかな?


廊下を早足で歩いて行く。

だけど、もう少しで靴箱というところで名前を呼ばれた。