「睦月、トイレ行くからどいて」





キューティーボーイを睨み返しながらそう言うと、

今度は大人しくどいてくれる。



……最初からこう言えば良かったな。




席を立って、トイレへ。


鏡の前で、はぁ、とため息をついた。



高広先輩のいるお店に来れたはいいけど、





「全く会話ができない……」





先輩達の合コンを邪魔したいのは山々なんだけど、
さすがに失礼すぎるし!


高広先輩が悪く思われるのも嫌だし!!




ていうかっ、受験生だよね?

勉強しなくていいのかなぁ!?




なんて、そんなことを思いながらバシバシっと鏡を軽く叩いた。





……こうなったら、さり気なく先輩達のテーブルに紛れ込むしかないかな……。



ごめんごめーん!遅れちゃった!みたいな。