柔らかく、優しい風が吹いている。 カーテンの隙間から差し込む夕日に照らされて、うつ伏せになった彼女は目を閉じていた。 寝てる。 疲れてたのかな、昨日は何をしていたんだろう。 少しだけ。 今日はいい日だから。 いつもは踏み出せない一歩。 いつもは、勇気が足りなくて。 でも今日は、大丈夫だから。 その一歩は思っていたよりも軽くて。 同時に心まで軽くなったような。