「…あ、これだっ」


そう呟いた凛太郎の手が止まる。


「どうやら、語尾に“ちゃ”を付けるのは、方言みたいだね」


あたしの心臓がドキッと飛び跳ねた。


「方言?どこの?」

「夕霧島」


…ソッコー、バレた。


「夕霧島?何県にあんの?」

「東京だよ」

「東京…!?」


驚いた顔をした蛍と紫恩は、凛太郎のノートパソコンを覗き込む。


「…へ〜、ホントだ。住所は、東京都になるんだ」