…そう思っていると。


「…マジかよ」

「これは、びっくり…だね」


チンピラを蹴散らした映像を見て、紫恩と凛太郎は口をポカンと開けていた。


「…お前、格闘家の娘かなんかか?」


いきなり声がしたから、驚いて振り返ると…飛鳥があたしを見下ろしていた。


「べ…べつにっ。フツーの家庭だし」

「んなわけねーだろ。フツーのお嬢様が、チンピラをボコボコにすっかよ」