「ふ〜…。マジ…あのゴリラ女、しつこかったなぁ」


あたしに後をつけられているとも知らずに、どうやら気が緩んでいるようだった。


…“ゴリラ女”は、聞き捨てならないけどっ。


そうして、1軒の建物の前に辿り着いた。


繁華街から外れた、人通りがほとんどない通り…。

切れかかっているのか、街灯がチカチカと途切れ途切れに光っている。


…なんだか、ちょっぴり不気味な場所。