茉莉も翔もオムライスで良いみたいだし作るとするか。

時間も17時だし出来上がる頃には丁度良い時間になるだろう。


「じゃあ私、夕飯作ってくるからテーブル拭いたりしておいて?」


誰にと言うわけではなかったが、そう言葉を残しキッチンへと向かった。

本音を言ってしまうとこれ以上あの場に居たくなかった。


スマホを使って会話する二人の距離は物凄く近い。
近いというか翔の足の中に茉莉が座っているから密着している。

そんな状態で笑い合ってるふたりを見ているなんて耐えられない。
嫉妬で気が狂いそうになる。


普段から見慣れている光景にも関わらずこんなにも腹がたってしまうのはきっと、翔と二人きりの時間が長かったからだ。


二人きりの時間が長ければ長い程、私の中に眠る負の感情が溢れそうになる……

『どうして妹なの。どうして私ばかりがこんな想いをしなきゃいけないの』という汚い感情に呑み込まれそうになってしまう。