「どこがわからんの?」
「‥全部」
家に着いて、机の前に座って 最初にした会話。
目の前には翔ちゃんの呆れた顔。
「‥ごめん、でもほんまになんにもわからへん」
「よし!お前スパルタで教え込んだるわ!俺これでも1回の時カテキョのバイトしててんで」
「‥よろしくお願いします!」
それから3時間‥ほんまにみっちり勉強させられた。
「‥全問正解!マナ頑張ったなあー!」
3時間後、翔ちゃんが作ってくれたテストをなんとか全問正解できた。
そりゃあ‥半泣きでやったもん。
翔ちゃんはあたしの頭をくしゃくしゃに撫でてくれた。
「翔ちゃん、ありがとぉ!」
「おう。腹減ったし、何か食べよかあ」
「うん!翔ちゃん今なんの気分~?」
「ピザ!ピザ頼もか!」
「やった!食べたい食べたい!」
あたしと翔ちゃんはあーだこーだ言いながら、ピザとサラダを選んで電話した。
ただピザを選ぶだけでも、ふたりでばかみたいに騒いで‥兄弟みたいって言われたらそんな気もするかも。
それからピザを食べて、ちょっと休憩~って一緒にベッドに入ってお昼寝‥じゃなくてお夕寝?
翔ちゃんに腕まくらされて、あたしは翔ちゃんの服にしがみついて眠った。