あの日から何となく毎日連絡を取り合ってて、きたいちでも"兄弟みたいやな"ってみんなに言われる位 仲良しで、相変わらず あのお揃いのボールペンを持って 仕事していた。


テスト前にも関わらず、バイトするあたしを心配して 翔ちゃんは少し早く更衣室に来て あたしに勉強を教えてくれてた。



「お前、テスト前くらいちゃんと勉強しやな」

「わかってるけど‥テスト前まで休むって言いづらい」

「その気持ちわからんでもないけど‥」


外と違って 涼しい更衣室で、窓から聞こえてくるセミの鳴き声を聞きながらの会話。


あたしのシャーペンは止まったっきり‥




「数学ほんまに苦手なんやな」

「うん。もっと特訓しやなあかんけど、1人じゃ飽きてすぐにやめちゃうねんなあ」

「‥マナいつからバイト休むん?」

「明日から5日。テスト最終日からはバイト出るよぉ」

「じゃあ明日俺んちおいで?みっちり数学の特訓したるわ!(笑)」

「いーん?」

「うん、おいで」







翔ちゃんに出逢った頃はまだまだ肌寒かったやんね?
マナ、あほやから季節先取り!とか言って 超薄着で夜半泣きで帰ったりしてた。


気付けば、もう夏。

時間が経つのは、ほんっまに早くって‥‥特に翔ちゃんと過ごす時間はめっちゃ早い。



あと9ヶ月‥