テストが終わって、久しぶりに出勤する頃にはもう6月になっていた。
「おはよーございまあす」
5日ぶりに出勤すると、香奈ちゃんが走ってきた。
「マナ久しぶり~!なんかマナがおらんくて物足らんかったわー」
「物足らんって‥(笑)もう寂しかったくらいゆってくださいよ!」
「ごめんごめん(笑)」
久しぶりに行くきたいちもやっぱり暖かくて、あたしの居場所はここなんやと実感した。
「あ、マナ。生きてたん(笑)」
「生きてたよ!あほばかマヌケなすの翔ちゃんと違って真面目なんで勉強してました!」
「あほばかマヌケなすって何やねん(笑)」
翔ちゃんは笑いながら、あたしのサロンに何かを入れた。
出して見てみると、あたしのコリラックマのボールペン‥
でもなんかちょっと新しい‥?
「コレ、なんか綺麗ぢゃない?」
「うん。俺このボールペン気にいちゃって、返す気なくなったから新しいの買ってあげた」
「‥そんなん良かったのに~!」
「ガキが遠慮すんな!」
翔ちゃんはそう言って笑いながら、あたしの頭をぐしゃぐしゃにした。
‥うん、あたし翔ちゃんの彼女になりたいなんて思わん。てかなれるわけない。でも‥ただあたしが願うのは、翔ちゃんが就職しちゃうまで こーやって翔ちゃんの横で一緒にしょーもないことして笑ってられますように‥って‥