「俺がイライラした時は‥?やろ?このボールペン貸しといてえや!めっちゃ癒し系やんコレ!」

「え?ボールペン?」



電話を切って、予約帳に詳細を書き込んでると翔ちゃんがイスに座って、立ってるあたしを見上げながら言った。



「コレリラックマやんな?マナに似てるし、めっちゃ癒し系やん~」

「それコリラックマってゆうねん~!てかマナもっと可愛いし(笑)」

「調子のんなや~!はい、交換!」



あたしのお気に入りのコリラックマのボールペンは、あっさり翔ちゃんのどこにでもあるようなただの黒ペンと交換されてしまった。



でも、あたし恥ずかしくてあんなこと言ったけど‥嬉しかったんよ。ずっとアホでうるさいあたしをバカにして笑ってると思ってたから‥まさか癒し系だなんてそんな風に思ってくれてるなんて‥びっくりした。ほんまに嬉しかったなあ‥。