なんとか16:59でタイムカードをきって、ふぅーと息をついた。


すると、またあたしを見てケラケラ笑っていた香奈ちゃんが、

「マナ、あんたほんま元気やな!」

さっきの人と顔を見合わせてそう言った。




あたしはさっきの人を前にして、ちょっと恥ずかしくなって へへっと笑った。


「翔ちゃん、この子が新しく入ったマナ。まあ翔ちゃんが休んでる間にもう全部教えたし、なかなか仕事できる子やからね。仲良くしてね」

「相澤愛海です。よろしくお願いします!」


香奈ちゃんが紹介してくれて 挨拶すると、翔ちゃんと呼ばれるその人はニッコリ笑ってくれた。


「柳瀬翔平です。よろしくな!」









たぶんあたし、もうこの時から恋してたよ?翔ちゃん‥。


想い合うことはできへんかったし、付き合うこともできへんかったけど‥あたしやっぱりこの翔ちゃんとの出逢いは運命やって思いたいなあ‥。


翔ちゃん、あなたに恋してあなたと過ごした あの1年間はほんっまに楽しかったです──