翔ちゃんがもし‥もしも少しでも止めるようなことを言ってくれたら‥

ケントくんには悪いけど、約束ブッチしよう。



「もしもし?」

『マナ?俺のシフト見てくれん?』

「あ、マナ今日まかない食べへんかったから 今きたいちじゃないねん」

『え、そうなん!今日他に誰入っとるん?』

「啓太くんとかラストやったで」

『あ、ほんまに?てかなんでまかない食べへんかったん?』

「んー今から飲みに行くんよ」

『男やろー?(笑)』

「‥へへっ(笑)」






なあ、ゆってよ‥

気いつけやー とか 襲われんなよ とか‥

何でもいいから‥

少しだけでいいからマナを止めて?








でも翔ちゃんは、こう言った。



『やっぱり!(笑)お前働いてばっかりやし 楽しんでこいよー!』







少しだけで良かった。


本当は止めてほしかった。







あたしはヤケクソになって、ケントくんの車に乗り込んだ。