「お母さん…………!」


あたしは慌ててタンスを開けた。


「おかあ、さん……」


お母さんは、タンスの中に入っていた……。


全身を、バラバラにされて……。


あたしの目からぼろぼろと涙がこぼれた。


そのとき、あたしは初めて気付いた。


あたしは、お母さんのことを、愛していたのだと――。


「お父さん……、これ、お父さんがやったの……」

「ああ、そうだとも」

「どうして? どうして、お母さんにこんなことしたの!?」

「遅かれ早かれこうするつもりだったんだよ」


お父さんは、そういいながら、サングラスとマスクを取った。