「あ、ごめんね…マナーモードにしてたから…」

「なんだよ……夢希も、ありさも…みんなロウなのかよ⁈」

「…」

「なんとか言えよ…!」

「やめろよ、リョウ。そんなんじゃないから」

あたしがたじろいでいると、ロウが間に入ってくれた。

「なんでみんなロウなんだよ…⁈」

「落ち着けよ…」

どういう意味……?

ありさちゃんも、みんなロウ……ありさちゃんは、ロウのことが好きだったってこと?

「夢希、俺と別れるなんて許さないからな」

「……」

なんて…冷たい声。

「帰ろうぜロウ。夢希も早く帰れよ…着いたらラインして」

「…」

「…気をつけてな、夢希。あ〜腹減った、リョウんちで晩めし食うかな(笑)」

「何言ってんだよ。勉強ならみるぞ(笑)?」

「テスト終わったばっかでかんべんしろよ(笑)」

あたしは、あたしに背を向けて歩いて行く2人から、目が離せなかった。