「そうだね。あたし何にも話してないのに、辛いことがあったんじゃない?とか言われたし。あ、佐久田くんにも話してないから、何のことやらだよね」

「……」

「あ、あのさ、佐久田くん」

「なに?」

「今日の午後から菊谷くんと会うんだけど…一緒に誕生日やらないかって。佐久田くんも…みんなで誕生日ーー」

「オレは行かないよ」

「…」

「ごめん、用事あるんだ」

「そっか、わかった」

「じゃあ…」

と言った佐久田くんが通話終了をタップして、会話が終わった。

なんか、最後の方カンジ悪くなかった?気のせい?

あたし何か変なこと言ったかな。

てかきっとひとりじゃ間が持たないよ…宿題でも持って行こうかな、お母さんにそう言ったからちょうどいいかも。

あたしは、カバンに夏休みの日誌を入れた。