《仲良くやれよ》

《うん》

♫〜♩♪〜♬♩〜

あたしがラインを返して数秒後、鳴り響くスマホの画面を見ると、佐久田くんからの着信だった。

「…」

「あ、夢希?おまえさっきから《うん》しか言うことないのかよ(笑)。リアクション面白すぎて電話しちゃったじゃん、オレ」

初めて聞いた、電話の声。

やっぱり佐久田くんは、キレイで明るい声をしていた。

「だって…」

他に、言葉が出てこなかった。

「ま、夢希らしいけどな。リョウ…いいやつだからさ、良かったな」

「うん…菊谷くんって、あたしのこと色々わかっててくれて。何か、それが嬉しかったんだ」

「あいつまさか…」

「え?」

「ごめん何でもない。リョウは察しがいいからな」

さっき佐久田くんは何か言っていたけど、ひとり言のようでよく聞こえなかった。