でも、あたしを転校ばかりさせるのが悪いんだから、あたしが悪いなんて思う必要はないなかもしれない。

だって、被害者はあたしでしょ。

進路については、小野さんの言う通りN高あたりが妥当な選択だとまっすーが言っていた。

とりあえず高校生になれればいい……どうせまた転校するんだから。

「買い物は、またにするよ」

「そう?残念だわぁー」

お母さんは、本当に残念そうな表情でコーヒーカップに口をつけた。

あたしは朝食を食べ終わると、自分の部屋へ戻った。

そして、パジャマ兼部屋着のままベッドに転がって、天井を眺めた。

「……」

「夏休み、遊ぼうね!」って小野さんは言ってたけど、やっぱりひとりの時間が落ち着く。

ずっと……そうやって過ごしてきたから。

《7月の最後の日に、オレの家の近くの神社で夏祭りがあるんだけど、一緒に行こうぜ!リョウと3人でさ!》

震えたスマホは、佐久田くんからのラインが届いたことを教えてくれた。