卒業証書授与の時、先生に名前を呼ばれて泣きそうになった。
笑顔で証書を渡してくれて嬉しくなった。
壇上から見たら大好きな人たちと目が合って、幸せになった。
そして卒業証書を受け取る秋樹を見て、胸がいっぱいになった。
もう会えないかもしれないその姿を目に焼き付けたくて、でも涙で霞んで見えなくて。
はい、って返事をする、その透き通った声が。
少し猫背な背中が。
歩き方さえも。
全部、全部、きみじゃなきゃダメで。
きみの仕草が、言葉が、1つ1つがわたしの心を掴んでいるから。
きみに似てる誰か、じゃ意味がなくて。
きみしか、私を幸せな気持ちにできなくて。
サヨナラなんて、したくないなぁ。