桜哉side

ガクッと倒れた少女に皆が駆け寄る。
桜「おいっ!!」

胸を押さえ苦しそうに呼吸をする少女。

雅「大変です、息が荒い…!」

そんなのわかってるっ!

成「喘息…だけじゃないみたい!桜哉!ポケットに薬ない!?」

ポケット…あったっ!
はっ??
そこには何種もの薬が。
今はどれを飲ませればいいんだよ!

大「…これとこれとこれ。」

大和が指したのは吸入ステロイド薬と2種の錠剤。
よく喘息のやつが吸ってるやつか。
成輝が体を起こさせ、支える。

俺が吸入薬を咥えさせ、薬を吸入させた。

「はあっ…ハアッ…ゴホッゴホッ…。ハァ…もう…大丈…夫…だから…ゴホッ!」

そんな苦しそうで大丈夫なわけねぇだろ!
続いて2つの錠剤を口に入れさせ、持っていたペットボトルの水を流し込む。

「…!ゲホッ…!飲めな…ゴホッ!」

飲み込めず吐き出してしまう。

「…ヤバっ…ゴホッ!流石に…ゴホッ今回はやば…い。もう…いいから…っ!」

成「喋らないで!」

もうどうしようもない。
苦しんでいる奴がいる。
もうこれしか…。

桜「…悪ぃな。」

「「「…!」」」

「…!?……んん!」

___俺は、確かに飲み込ませた。

桜哉sideend