成輝side

成「…麗華なのか?」




『…?なんか言った?』
成「___いや…何でもないんだ。」
『ん。』

再び歩きだした玲の背中を見つめる。
麗華のはずがない。

大「…体は…軽いし細かったけど…あの香り…。」

確かに、男にしては細いし軽かったし大和のいう香り。
麗華の好きな香りに似ている。

成「…そんなはずない!麗華は、あの日…っ。」


___あの日のニュースが頭に流れる。


__川の増水、流された少女意識不明の重体で__ただいま新しい情報が、
___えっ…先程の少女ですが搬送された病院で死亡が確認されたと、____。

あの日、ちゃんと言っていれば。
追いかけて、引き止めていれば。
生きている可能性は今になっても捨てきれない。
成「…でも、何らかの関係性はあると思うんだ。
___大和、俺たちで調べてみよう。」

強く頷いた大和。
俺達はもう一度、会いたいだけ。

成輝sideend