ピストルの音と同時に強く地面を蹴る。

「「「「…え!?!?」」」」

そして、ゴール!

雅「玲…5.48…。桜哉が…5.92です。」

「「「「ええっ!?!?!?」」」」

走ったけどそこまで苦しくはならなかった。
ちゃんと全力を出したよ?

瑞「……玲くんすごぉーい!桜哉抜かすなんて!めっちゃかっこよかったぁ〜♡」
『ありがとう。…えっと、瑞希ちゃん?』
瑞「覚えてくれたのぉー?うれしぃー♡」


拓「玲、またタイム上がったんじゃね?」

『あぁ、ほんと?』

知らないけど。

それよりも…再び襲う眠気。

雅「桜哉が負けるなんてっ…。有り得ません…。玲は陸上でもやってたんですか?」
『んー?陸上?やってないと思うけど。』

「「「「「…?」」」」」
拓「玲は陸上やってねーよ。水泳とかも含め得意なだけで!…あとは…あ。」
瑞「水泳?泳ぐのも得意なの?そうだ!今度プール行こーよ♡約束だよっ!あたし水泳得意なのっ!」

…おい、拓くん。
知らない私の自慢をしてくれてありがとう。
泳げるかなんて分からないのに…。
それに直射日光とか…まず無理。

『…機会が、あればだね。』