「始業式前だけど転入生を紹介します」
 




 雪のせいで学校に来られなかった担任教師の代わりに副担任の女教師が言った。





副担任の隣には見慣れない女子生徒が立っている。きれいな黒髪で色白な彼女はなぜか初めてあった気がしなかった。





「自己紹介してくれるかな」
 副担任に促させて転入生の女子生徒が発した言葉に驚かされた。







「青山志織です。よろしくお願いします」
 





 青山志織……って、もしかして。






「志織ちゃん」
 うっかり声に出してしまった。





クラスの視線が俺に集まる。