なんて、考えながら歩いていたら何かにぶつかった。


マフラーを巻かれた雪だるまだった。それなりに大きく、俺があたったくらいでは壊れなかった。




きっと、小学生が作ったんだな。



小さい雪玉を大きくなるまで転がす子どもたちの姿が頭に浮かんできた。雪だるまなんて何回作ったか憶えていないけれど、彼女と作ったときのことはいまでも鮮明に覚えている。





彼女、青山志織、いや志織ちゃんは俺の前の家に住んでいた。