バサバサバサ!

私まで動揺して紙袋を落としてしまった。



「あっ!ごめんなさい!!」

紙袋を拾い上げ、改めて中を覗く。

中身はリボンのかかった上品な箱。



「じゃあお言葉に甘えて…開けさせて頂きます。」

「…はい、どうぞ。」



変な言葉遣いに変な空気。

ただ箱を取り出してリボンを解く音だけが聞こえる静かな部屋。

その上先生が私の手元をじっと見るものだから、すっかり緊張してしまって、煩いほどに脈打つ心臓の音も聞こえてしまいそう。



覚束ない指でなんとかリボンを解き終えて箱を開けると、



「うゎ…ぁ…」



そこには真っ白なふわふわのマフラーが入っていた。



「綺麗…」



「今度から外で二人で逢うときはそれ使ってよ。」



「え…」



それって…

学校以外でも一緒にいられるってこと…?