「これは?」



「あぁ…

南条、誕生日だったから…」



先生が視線を逸らす。



「…誕生日プレゼント、です。」



少し俯くその横顔はほんのり紅く見えて。



(先生、照れてる?)



そんな先生がなんだか可愛くて、思わず

「ふふっ!」

と笑いが零れる。



「ありがとうございます。うふふっ!」

「何笑ってんの!」



先生がこちらにちらっと不服そうな視線を向けるけれど、紅い頬は可愛いだけでちっとも迫力ない。



「ねぇ先生?開けてみていい?」

「え?

いや、駄目だよ。誰か来るかもしれないし。」

「そっか…

じゃ家で開けるね。」



残念だけど、しょうがないよね…

紙袋を手に取ってしまおうとすると、



「あっ!

やっぱ、今開けて!」



と先生が慌てて制した。



「どうしたの?」

「え…いや、だって…」



先生は口に手を当てて、歯切れ悪く口籠る。

赤らめた頬で視線を彷徨わせる様はますます可愛さ倍増。





「南条に気に入ってもらえるか…



やっぱ気になるから…」



「えっ!」