玲音となにがあったのかは知らないけど…


「こんなことするのは卑怯です」


怒りで声が震えた。



「はぁ? "イジメ、だめ、絶対!"ってか⁈
うけるっ! ただの幼なじみのくせに! 」



「幼なじみだからっ…」



言い返そうとしたところで、先輩達が視界から消えた。



正確に言うと、背の高い玲音の背中に遮られて
前が見えなくなった。



「玲音⁈ 」



突然現れた玲音をびっくりして見上げる。


サッカー部のユニフォームを着た玲音が
厳しい顔で先輩たちを睨みつけている。


すると……



「なにしてるんですか」


これまで聞いたことのないような
玲音の低い声が響いた。